この記事は探偵の心理学 古典文学からみた浮気 知と愛、ついて書かれています。
ヘルマン・ヘッセの「知と愛(ナルチスとゴルトムント)」ご存知の方も多いと思います。
神学者であり哲学者でもある「ナルチス」は「知」の象徴とし、愛欲遍歴の彫刻家「ゴルトムント」は「愛」の象徴とし、邦名は「知と愛」となっています。
この本を哲学的な難しいお話で説明するのではなく、浮気行為について取り上げていきます。
欲求に生きる
あらすじ
マリアルブロン修道院に父に連れられ入ったゴルトムントは、若き見習い修道僧ナルチスに出会います。
知性と敬虔な信仰心にゴルトムントは憧れてます。
しかし、ゴルトムントの本質は信仰や敬虔さではなく、激しい感情的なものであり、ナルチスはそんなゴルとムントの本質を見抜き、君は芸術家になるべきだとゴルトムントに忠告します。最初は戸惑っていたゴルトムントですが、結局ナルチスの言葉を認め、修道院を飛び出して愛と自由を求めて旅立っていきます。
旅の先々で女性との情事を重ね、ペストの村で死を感じ殺人にも及びながら、ゴルトムントは芸術家としての才能を伸ばし、彫刻家として腕を上げていく。しかし、
若い頃は目配せで女性をことごとく口説き落としていたゴルトムントも歳をとり、女性に相手にされなかったり、馬ごと川の谷間に落ちてしまったりと、年による劣化を目の当たりにし、クライマックスに向かっていくというようなお話です。
本能
ヘッセの作品ということもあり哲学的なものなのですが、哲学云々無視して単純に読むと、ただの欲求のまま生きる浮気者のお話。という探偵の尾行対象者になるような人たちが登場します。
これは男性の本能を表しているといえる内容で、女性が読んだときどういう印象を受けるのか興味深い作品です。
ゴルトムントは独身なので、彼に興味を持った既婚の女性が悪いようにも思えますが、それを承知で口説いているゴルトムントも悪いですよね。
しかし積極的に浮気を愉しむ女性が描かれていたりするので、登場する女性の側からのストーリー、どんな気持ちで行為に走っているのかを読んでみたいとも思ってしまいます。
抑圧からの解放
まず最初に、修道院に入ったゴルトムントは「僧の生活と禁欲を天命と心得ていて、女性たちとの戯れは許されないこと」と考えていました。
ところが夜遊びでの女性との触れ合い、さらには植物を採ってくるというお使いでの出来事などで女性への興味が高まっていき、旅に出てからはこの誓いはどこへやら、やりたい放題となります。
若き日のゴルトムントは美青年
先ほどの植物を採りに森に行った際、疲れたゴルトムントは腰をおろし眠ってしまいます。
そこにあらわれた女性がゴルトムントを見つめ、ゴルトムントが目を覚ますと女性の膝の上に頭を乗せていて、女性は驚いているゴルトムントの顔を覗き込みキスをします。
挨拶のキスからしまいには求めるようなキスになったと書かれています。
こんなこと通常あり得ないですよね、このキスの後ようやく会話をしますがその内容は、
「君はいったい誰?」
「私はリーゼ」
「リーゼ、君はかわいいね」
と続き、ゴルトムントがもっと植物を集めて帰らなきゃいけないというと女性は、もう一度キスしたら帰ってもいいわと言う始末。
異常な出来事ですがゴルトムントがどれほど魅力的な外見だったのかということがわかります。
というか肉食系女子恐るべし。
こんな状況になったらほとんどの男性が理性を失うでしょう。
不倫成立・既婚者だった!
そして修道院に帰り夜中に抜け出したゴルトムントはその女性と森の中で会い抱き合います。
ことが終わると女性は、「帰らなきゃ、夫にぶたれるから」と言います。
はい、不倫でした。
ゴルトムントはそれでも一緒にいたいといいますが女性は帰っていきます。
相手が結婚しているとは知らなかった、というパターンです。
このパターンで浮気相手に弁護士がつくと、既婚者と知らなかったことに過失がないので慰謝料請求には応じられない、と言ってくることがあります。
とはいえ過失でないことを証明しなければならないので、お見合いパーティのように通常既婚者が参加するものではない場所で知り合った、などの裏付けがなければ厳しいでしょう。
欲求に生きる日々〜終焉
その後も夫のいる女性や騎士の娘である姉妹二人を両脇に従えて添い寝したりやりたい放題です。
その後ゴルトムントは伯爵夫人にも手を出し、そこではついにばれてつかまってしまいます。
ナルチスに助けられ修道院に戻りますが、若き日の旅の記憶が忘れられず再び旅に出ます。
しかし、ボロボロになり見るも無残な姿で帰ってきました。
若さという武器を失ったゴルトムントは昔のようにモテることなく、女性に相手にされず、さらには馬ごと谷間に落ち怪我をしました。
その後ナルチスとの友情のなかで何かを悟っていきます。
浮気で得るもの
情熱的というか、抑圧、欲求、悲壮、が描かれていて、自身の精神と答え合わせしながら読むもので、描かれている行為は許されないことばかりですね。
ゴルトムントは若いうちに抑圧からの解放をしましたが、
浮気する男性には、若い頃女性と遊ばず大人になって、金銭的余裕と結婚による人生の安定を感じてから急に女遊びをしだす男性も多いようです。
ゴルトムントはたくさんの女性との経験を作品に昇華させました。
女遊びは芸の肥やし何て言葉もありますが、芸術家や役者など、表現者の人間は愛欲に生きた方が良い作品、豊かな表現、を生み出せるのかもしれません。
しかし、独身ならまだしも、結婚していたら許されることではありません。
ゴルトムントは結婚していないので浮気とは言えませんが、情事の相手は既婚者もいました。
情熱的な人は時に輝きを放ち、素晴らしい言葉で虜にしてきますが、有り余る情熱が他の異性にも向いてしまいます。
ゴルトムントは若さを失ってモテなくなりましたが、
現代の男性は歳をとっても金銭的余裕があれば、若い女性を口説くこともできてしまいます。
浮気は、情熱的に欲求を満たす世界を愉しんでるあいだに、本当に大切にするべき人を苦しませる行為。
証拠をとって目を覚まさせましょう。
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